木材塗装の目的には、(1)木の表面を紫外線や風雨から守り、防虫、防腐、防水等の耐久性を与えるため、と、(2)木の色合いを一定にしたり、木目を艶やかにみせたり、汚れを目立たなくさせたりするため、があげられますが、近年これらの目的を果たすために使用された塗料に含まれる揮発性有機化学物質(VOC)が室内空気を汚染し、体の不調やさまざまな症状を誘発し問題になっています。
そのため、塗料やワックスを選ぶ場合には美装性や耐久性はもちろん必要なことですが、木の呼吸を妨げずに必要な油分を与えられることと、有害物質を持たない安全性が何より大切です。
また、木材そのものにも自らを保護する樹脂が含まれていますので、塗装する場所は最小限にするべきですし、何が何でも塗装しなければならないといったことはないと考えます。
ここでご紹介する自然系塗料は人体に害を与えないことを前提にしていますが、体質により合わないこともありますので、必ずサンプルを取り寄せ、匂いをかいで確かめ、必要によってはパッチテストを行うようにしてください
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輸入自然系塗料 |
| 現在、日本で自然系塗料と言えば、その圧倒的多数が輸入品です。特に環境問題に対する規制が世界で一番厳しいと言われるドイツ製塗料は、自然系塗料の代名詞となっています。中でも<アウロ(AURO)>の製品は60種以上の原材料を元に調合された100%天然原料で作られており、原料名もすべて表示しているとあります。特に柑橘類の果皮から得られた油を蒸留した「オレンジオイル」を下地クリーニング剤として、艶出し剤には蜂の分泌物から採取した「蜜蝋」を、また、防カビ剤としてはローズマリー油を、撥水ワックスに「カルナバロウ」を採用するなど植物油を主原料にしていることが知られています。ただし、輸入品の中には日本の気候風土では「乾燥しにくい」「塗装後の劣化が比較的早い」「腐敗しやすい」などのデメリットを持つものもありますので、注意が必要です。 |
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柿渋 |
| 柿渋は青い未熟な柿(渋柿)をつぶし、圧搾してできた汁を酒、ワイン、醤油、酢などの発酵食品と同じように微生物の働きにより醗酵させて長期間熟成させたて作った褐色の液体です。含有している高分子タンニン(柿ポリフェノール)の効能で古くは平安末期から木材の防水・防腐に役立つ塗料として、また中風の予防・血圧を下げる・やけどに効くなど民間薬としても使われてきました。そのほかに和紙を染めて耐久性を増したり、清酒の清澄剤としての用途もみられます。木に塗る場合、薄めに塗っては乾かすを繰り返します。塗布(乾燥)直後は薄いですが紫外線に反応して徐々に濃い茶色に発色していきます。乾燥するまでは銀杏のような独特な匂いがありますが乾燥後は匂わなくなります。しますので日の当たる室内に向いています。さらに、柿渋にはホルムアルデヒドを分解する効果があるとされています。 |
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べんがら |
弁柄、鉄黄、鉄黒は酸化第二鉄を主成分とする赤~紫、黄、黒色系の無機顔料で、酸化鉄の結晶の大きさや形の大きさで種々の顔料になり、無害・無毒です。主に化粧品、塗料、インキ、食品等に広く利用されています。
住宅では漆喰と混ぜて壁や天井材に、柿渋や松煙と混ぜて塗料として使われます。
防水・防虫・防腐効果に優れ、磨きこむほどに木部の輝きが増します。 |
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