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威勢のいい掛け合いも、袖擦りあって歩いた路地も… |
阪急仁川駅の北西、徒歩で約10分のところに「仁川公団市場」がありました。昭和37年に開店した個人店舗市場で、開設当時は仁川団地住民の台所として通路に買い物客があふれるほどの賑わいを見せていました。昭和50年に入ると近隣に大型店舗が相次いで開店し、車社会になるにつれて狭い道路にひしめく市場には客足が途絶え始めました。店舗も次第に老朽化が進み、市場全体が閑散としていました。 |

壊したい…だけど、建て直せない | |||
平成7年、阪神・淡路大震災が起こったことにより、市場は全壊4戸、半壊8戸、一部損壊6戸という大きな被害を受けました。建て替えが必要な状況ではありましたが、北地区の家屋は無接道の宅地であったため解体しても新築は困難でした。 |
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等価交換方式を採用 | |||
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仁川公団市場の再建プロジェクトは住宅市街地総合整備事業の補助制度を活用して、等価交換方式で建て替えすることに決まりました。
まずは設計費・建設費の補助を受けて建設資金の一部に充当し、個人の負担軽減を図りました。さらに兵庫県住宅供給公社に事業施工者となってもらい、地権者の全敷地を一旦譲渡した上で建設、その後持ち主に敷地権とともに建物を譲渡する手法で建て替えを行いました。保留床は公社に一部譲渡して建設資金に当てることにしました。 さらに転出を希望する方の敷地権と保留床部分の土地所有権共有持分を公社に買い受けてもらい、保留床住宅として分譲しました。 |

共同化事業は、信頼、公開、公平が原則 | |||||
この事業について当社は補助制度導入の申請業務、再建事業計画、再建組合の運営、設計・工事施工および監理、その他調整業務を請負いました。 大切な敷地を一時的とはいえ全部譲渡するには、両者の信頼が最も大切になります。その信頼関係は、公開、公平の原則なくしては保つことができません。信頼・公開・公平の三原則にのっとって、権利者の意見調整や個別の協議を行いながら、調査設計計画を完成させました。 平成10年2月には解体工事が終わり、平成11年2月に無事竣工を迎えることができました。 壊滅してしまったかつての市場は、良質な都市型集合住宅へと再建され、暮らしをつくる空間として再スタートしました。 |
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