こんにちは。伊丹展示場の田上です。
今日は間取りの打合せ時に、特に強調してご説明させていただくことのひとつ、
家の基本寸法「モデュール」について書こうと思います。

「モデュール」(module「モジュール」とも言う)とは、建築を設計する際に用いる基準寸法のことで、
時代や地域、国によって異なり、元々は古代ヨーロッパで石造建築の美しい“比例”を定めるために
用いられた単位、『モドゥルス』という言葉からきているようです。
ローマ時代に円柱基部の直径を1モドゥルスとして柱の高さや柱間の寸法を割り出したことが記された
書物が残っているそうです。

尺モデュールとメーターモデュール

さて日本では、一間(いっけん)や三尺(さんじゃく)がモデュールの1種となりますが、
現代の住宅設計では主に「尺モデュール」「メーターモデュール」の2種類が用いられ、
家のサイズを決める基本となっています。

尺モデュールは910mmを、メーターモデュールは1000mm(1m)を基本単位として設計します。

※910mmの尺モジュールは関東間サイズの寸法で、関西では京間サイズの980mmの尺モジュールが使われていましたが、現在では関西でも、ほとんどが910mmの尺モジュールが使われています。※

それでは、910mmや1000mmが、どこの寸法のことを指すか、下の図を見てください。
2本の柱(角柱)の中心間の距離(柱芯々)を指しているのがわかりますか?
そして、実際の家では、壁が仕上がった後では柱と壁材の厚さ分だけ狭くなります。
この寸法のことを下図のように、「有効寸法」または「有効幅」と言います。

たかが「9センチ」、されど「9センチ」。
間取りを考えるときにモデュールを知っておくのは重要。

廊下を例に図示した上図で、壁の下地材の厚み(プラスターボード12.5mm×2)と柱の厚みを引くと、
尺モデュールの有効寸法は780mm、メーターモデュールでは870mmとなり、90mmの差があります。
90mm(9cm)の違いは
図面では分かりにくいと思いますが、お客様が実際の建物で体感されると
その違いに驚かれます。

特に、トイレや廊下、階段等の狭い空間では、顕著にこの違いがわかります。
たった9cmほどの違いですが実際の建物で体感されると、尺モデュールは窮屈ささえ感じます。

部屋の大きさについても、実際の家で比較体感されると図面の数字ではわからなかった大きさの違いに
驚かれる方も数多くいらっしゃいます。

三和建設ではケースバイケースで使い分けていますが、バリアフリーも関係してメーターモデュールを採用することが増えています。
設計によっては階段、廊下、トイレ周りだけメーターモデュールにすることもあります。

平面的な寸法だけでなく、天井高さなども重要。

また、間取り図面だけでは天井の高さも含めた〈空間認知〉は難しいため、パソコンで3次元CADソフト「ウォークインホーム」を使った「仮想空間」を作成してご提案しています。

このように間取りを考えるときには設計に関する細かなこともご説明し、ご提案方法も工夫しながら、
お客様だけのオリジナルな家づくりに活かしていただけるようにしています。

(伊丹展示場[SE構法『重量木骨の家』] 店長/田上 共浩)
(作図/藤井 正美)